エアコンを買う際にはただエアコン単体を買うだけでなく、エアコンの取り付け工事も行う必要があります。
エアコンの取付工事は普通は自分では出来ませんので、エアコン購入と同時に家電量販店などで依頼するのが一般的です。
しかし、エアコンを取り付ける場所は各家庭によって千差万別、「結局うちの場合はいくらかかるんだろう?」という悩みが出るでしょう。
もちろん、具体的な金額はきちんと業者に見積もりしなければ分かりません。
それでも、エアコンを買いに行く前になんとなくいくらくらいかなという目星は付けておきたいというのは人情です。
そこで、
- エアコン取り付け費用っていくらくらいなの?
- 実際に取り付けた人の体験談を聞きたい
- 取り付け費用を安く抑える方法は?
こんな疑問を解消するために、本記事ではヤマダ電機のエアコン取り付け費用について解説します。
私自身も実際にヤマダ電機で工事費込みでエアコンを購入したことがありますので、その体験談も併せて紹介しますね。
ヤマダ電機のエアコン取り付け費用
ヤマダ電機ではエアコン購入と同時にエアコン取り付け工事も行ってくれます。
ただし、エアコン単体の代金以外にエアコン取り付け費用が必要になります。
基本的に店頭で記載されている価格はあくまでもエアコン単体の値段であり、エアコンの取り付け費用は別途必要になりますので注意してください。
エアコンの取り付け費用は次の2種類があります。
それぞれ詳しく解説します。
標準取り付け費用
標準取り付け費用は以下の通りです。
エアコンの冷房能力によって取り付け費用が変わります。
エアコンの冷房能力 | 標準取り付け費用(税込) |
---|---|
~4.9kW | 16,500円 |
5.0kW | 22,000円 |
エアコンの標準のパワーを表したもの。数値が大きいほど冷暖房能力が大きく、より広い部屋でも温度コントロールが出来る。ざっくり畳数に変換すると「~4.9kWは14畳以下、5.0kW~は16畳以上」が目安。
標準工事に含まれる工事内容は以下の通りです。
簡単に言うと、
①エアコンを設置して
②家の壁に穴を空けて
③配管を接続して
④真空引きして
⑤電源ケーブルをコンセントにつなぐ
という作業です。
例えば、次のような条件を満たす場合にはエアコン標準工事だけで済みます。
とはいえ、なんだかんだで標準取り付け費用だけで済むケースは稀じゃないかと思います。
実際に見積もりを取らないと分かりませんが、「追加工事費用も必要だろうなぁ」と思っておいた方が無難です。
追加工事費用
追加工事費用は多岐に渡ります。
全部の追加工事を説明しても「はぁ…?」となってしまうでしょうから、ここでは必要になることが多い追加工事や料金の高い追加工事をいくつかピックアップして解説します。
室外機を屋根上や壁掛けで設置する
室外機を平な場所ではなく、屋根の上や壁掛けで設置したい場合は追加工事費用が掛かります。
例えば、以下の図のうち標準ではない設置場所は追加工事費用が必要です。
室外機の設置場所 | 追加工事費用(税別) |
---|---|
屋根置取り付け | 13,000円~ |
壁面取り付け | 14,000円~ |
天吊取り付け | 14,000円~ |
※エアコンの入れ替えなどで既に既設架台がある場合には概ね半額になります。
室内機と室外機の設置場所が遠い
エアコンには冷媒配管やドレンホースなどの配管を取り付ける必要がありますが、標準取り付け費用に含まれているのは配管長4mまでです。
4mを超える配管が必要になるケース、つまり室内機と室外機を遠い場所に設置する場合には追加工事費用が必要です。
エアコン(室内機)は2階に設置して室外機は1階に設置するというような場合には高所作業代が必要になる可能性もあります。
追加工事費用(税別) | |
---|---|
配管延長 | 3,850円~(1mあたり) |
高所作業 | 1,000円~ |
既存エアコンの取り外しと処分をする
エアコン買い替えのケースですね。
既存エアコンを取り外して処分する場合には追加工事費用が掛かります。
追加工事費用(税別) | |
---|---|
取り外し | 6,000円~ |
処分 | 約3,000円~ |
エアコン専用のコンセントがない
エアコンは消費電力が大きいため、エアコン専用コンセントが必要になります。
例えば、100Vのエアコンを選んだからといって普通のコンセントに電源ケーブルをつなぐことはできません。
このようなコンセントにはエアコンを繋ぐことは出来ないというわけですね。
エアコン入れ替えの場合にはおそらく大丈夫だと思いますが、新しくエアコンを取り付けたいという場合にはエアコン専用コンセントを増設する必要があります。
また、エアコンには100Vの製品と200Vの製品があり、エアコン専用コンセントもそれに対応した電圧である必要があります。
対応していない場合、100Vと200Vを切り替える追加工事が必要になります。
追加工事費用(税別) | |
---|---|
エアコン専用回路増設 | 13,000円~ |
100Vから200Vへ切り替え ・電圧切り替え ・コンセント変換 ・ブレーカー交換 | 各2,000円 |
エアコンの電気工事費用についてはご家庭の分電盤の状況によっても大きく変わります。
ここについては少し多めに見積もっておいた方が良いでしょう。
配管の化粧カバーを付けたい
エアコンの配管に化粧カバーを付ける場合には追加工事費用が必要です。
標準取り付け費用に含まれるのは配管にテープを巻くだけですので、家の外観を損ねてしまいます。
そこで役立つのが化粧カバーです。
化粧カバーはアイボリー・グレー・ブラウン・ブラック・ホワイトの5色から選べて、家の外壁の色に合わせられるのでオシャレな感じに仕上がります。
追加工事費用(税別) | |
---|---|
基本セット(2mまで) | 5,000円 |
2m以上の延長分 | 1,300円(50cmあたり) |
2006年8月31日以前に着工した建物である
2023年10月1日に石綿(アスベスト)に関する法律が改正され、2006年8月31日以前に着工した建物に穴を空ける場合には事前に石綿(アスベスト)の有無を調査することが義務化されました。
石綿(アスベスト)とは天然に出来た鉱物繊維で、熱、摩擦、酸やアルカリに強く、丈夫で変化しにくいという特性を持つ。加工しやすく安価なことから、過去には断熱材や耐火被覆材などとして使用された。
現在では人が吸い込むと肺がんを起こす可能性があることが知られており、使用が禁止されている。
エアコン取り付けで穴を空ける際にも例外ではなく、2006年8月31日以前に着工した建物に穴を空ける場合には事前調査や対策が必要になります。
これらの作業もヤマダ電機で請け負ってくれますが、追加工事費用が必要となります。
追加工事費用(税込) | |
---|---|
石綿含有事前調査 | 3,300円 |
石綿含有対策工事 | 11,000円 |
エアコン取り付け費用例
例として、以下の条件で取り付け工事費用をまとめました。
工事内容 | 取り付け工事費用 (税込) |
---|---|
標準取り付け工事 | 16,500円 |
室外機屋根置き | 14,300円 |
既存エアコン取り外し・処分 | 10,000円 |
化粧カバー取り付け | 5,500円 |
電圧切り替え(100V→200V) | 6,600円 |
合計 | 52,900円 |
※上記取り付け費用はあくまでも一例であり、これより高いケースも安いケースも有り得ます。
実際にヤマダ電機でエアコンを工事費込みで買ってみた
私も実際にヤマダ電機でエアコンを購入し、工事費込みでお願いしました。
エアコンを購入して取り付けたのは2023年と比較的最近ですので、その時のエアコン取り付けの費用を体験談として紹介します。
内容 | かかった費用(税込) |
---|---|
エアコン単体 (ヤマダ電機) | 54,780円 |
エアコン取り付け費用 (ヤマダ電機) | 42,020円 |
合計 | 96,800円 |
ヤマダ電機でオリジナルエアコン「リエア」を買った
購入したのはヤマダ電機のオリジナルエアコン(プライベートブランド)のリエアです。
エアコン単体の価格は54,780円でした。
正直なところ私としてはプライベートブランドよりも三菱電機やダイキンなどの老舗メーカーをおすすめしているのですが、付ける部屋が寝室でエアコンをあまり使わないだろうということと、エアコンマニアとしてあらゆるエアコンを試してみたいという欲求がありお試しでリエアを購入してみました。
プライベートブランドなので元値が安いためそんなに大きな値引きはありませんでしたね。
店員さんも頑張ってくれましたがこの点は仕方がないでしょう。
代わりといっては何ですが、サーキュレーターをサービスでプレゼントしてくれました。
ヤマダ電機でエアコン取り付け工事も依頼した
エアコン購入と同時に、そのままヤマダ電機でエアコン取り付け工事もお願いしました。
エアコン取り付け費用は42,020円でした。
エアコンを買いに行ってそのまま取り付け工事の見積依頼も出来るのは楽ですね。
取付費用を安くしたいならくらしのマーケットが一番安いのですが、楽を選ぶならヤマダ電機にお願いするのもアリです。
ざっくりと以下のように取り付け場所の説明をしますと、「現地調査をして見積します」とのことでした。
- 既存エアコンと入れ替えたい
- エアコンの室内機は2階に取り付ける
- 室外機は屋根置き、既存架台はある
- エアコン専用回路はある
- 化粧カバーはつけたい、多分4mには収まると思う
比較的簡単なよくある条件かなと思いましたが、今時はほとんど必ず現地調査をしてから見積を出しているようですね。
このあたりは店舗にもよるかと思いますが、私の近所の店舗ではこのような対応でした。
ちなみに、実際に取り付け工事を行うのはヤマダ電機ではなく下請け業者さんですね。
現地調査も下請け業者さんが来ました。
最終的に出てきた工事見積もりはこちら。
※具体的な価格を書きすぎるのも不都合ありそうなので、必要な工事内容だけ記載します。
取り付け工事の出来栄えをチェック
こうしてヤマダ電機に依頼してエアコンを取り付けた結果がこちらです。
結構綺麗に取りついたんじゃないでしょうか?個人的には満足のいく出来でした。
エアコンの取り付け先が和室で壁が土壁のような感じなのですが、こんな感じで支柱を立ててつけてくれましたね。
化粧カバーも家の外壁の色になじむ色が選択できました。
担当してくださった方も大変マナーも良く、丁寧に対応してくれましたよ。
エアコンを取り付ける部屋の床は畳だったのですが、作業時に汚れが付かないよう養生してくれましたし、脚立を使う際も跡がつかないよう結構気を使ってくれました。
このあたりははどの業者さんが担当してくれるかによって変わるかもしれません。
一応ヤマダ電機から業者さんに教育というかガイドラインのようなものは出ているとは思いますが、どこまで教育が行き渡っているかはわかりません。
ネットで評判を見る限り、マナーが悪いだとか作業が雑だとかの声も聞きますしね。
このあたりは当たり外れがありそうです。
自分で業者さんを選びたいならくらしのマーケットで探すのがおすすめです。
くらしのマーケットに登録している業者さんは多く、各地域の業者さんを簡単に探せます。
各業者さんの口コミも掲載されているので、評判の良い業者さんをすぐ探せますよ。
公式:https://curama.jp/aircon-install/
まとめ
本記事ではヤマダ電機のエアコン取り付け費用について解説しました。
ヤマダ電機ではエアコン購入と同時に取り付けもお願いできますが、取り付け費用も当然発生します。
取り付け環境にもよりますが、取り付け費用だけで5万円くらいになることはざらですのでそのつもりでいた方が驚かなくて済むと思いますよ。