エアコンは数万円~数十万円する高い家電です。
そんな高い買い物をするわけですから、エアコン選びは出来るだけ失敗したくないですよね?
しかし
「エアコンのことなんてよくわからない」
「どう選べば良いかわからないし」
という方は多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では買ってはいけないエアコンメーカーを解説します。
実際には買ってはいけないとするエアコンメーカーにも長所はあるので必ずしも買ってはいけないというわけではありませんが、一般的なご家庭は選ばない方がいいだろうなというものをここでは紹介します。
買ってはいけないエアコンメーカー
まずは買ってはいけないエアコンメーカーは次の3つです。
プライベートブランド
プライベートブランドのエアコンを買うのはおすすめしません。
家電量販店が自社製品として開発して販売するブランドのこと。
例えば、○○電気や○○カメラなどのオリジナルエアコンが該当する。
自社で販売価格や利益率をコントロールできるため、安く販売しやすいというメリットがある。
機能が最小限しかないからおすすめできない
プライベートブランドのエアコンは安く買えるので一見お得に見えます。
しかし、プライベートエアコンが安く買えるのは必要最小限の機能に絞られているからという理由があります。
省エネやメンテナンスに関わる機能がない機種もあり、安く買えるように見えて実は維持費が高くつくということもあります。
例えば、一般的なエアコンに標準的に装備されているフィルターの自動お掃除機能が無かったりします。その結果、結局電気代が高くつくケースがあります。
- フィルターの自動お掃除機能がない
- 使っているうちにフィルターに汚れが溜まる
- エアコンの効率がガクンと下がる
- 効率が悪いまま頑張って温度をコントロールしようとする
- エアコンが電気をバンバン使う
- 電気料金増大
もちろん、フィルターをこまめに掃除すればこの問題は解消できます。
しかし、1ヶ月に1回、下手したら1週間に1回という頻度でフィルターのお掃除とか中々出来ないですよね?
掃除しても1年に1回だとか、下手したらフィルター掃除したことないという方もいるかと思います。
一般的なご家庭は、仕事、家事、家庭によっては子育てに忙しく、自由に使える時間は限られているという家庭が多いと思います。
ということで、必要な機能が最小限に限られているプライベートブランドのエアコンは一般的なご家庭にはおすすめしにくいです。
故障時の修理サポート体制が微妙だからおすすめできない
プライベートブランドのエアコンは故障時の修理サポート体制がイマイチであるケースが多いです。
基本的に公にはならないのですが、プライベートブランドのエアコンはOEMであることがほとんどだと思います。
他社ブランドの製品を生産すること、あるいは生産するメーカーのこと。
製品の生産だけでなく設計まで含めて請け負うこともある。
例えば「○○電気のオリジナルエアコン!」とする製品でも、実際に生産するのは○○電気ではなく他の企業である場合をOEM生産という。
エアコン以外でも、コンビニ製品やスマホなど様々な製品でOEMが活用されている。
OEMは生産設備を自社でもつ必要がないため原価を下げやすいなどの利点がありますが、トラブルがあった場合責任の所在が曖昧になりがちという欠点もあります。
つまり、製品の故障などでクレームがあった場合、
○○電気「OEM企業が生産したんだから、費用はOEM企業持ちで修理してくれ。」
OEM企業「○○電気さんが設計したんだから、費用は○○電気さんで持ってくださいよ!」
というようなイメージでもめがちです。
生産のミスなのか設計の不具合なのか分からない故障の場合は特に難しいです。
こんな背景がありますので、顧客からで見ると「対応が遅い」「結局修理できないと言われた」など満足できるサポートが受けられないケースもままあります。
もちろん、故障時にどのような対応をするかを契約時にしっかり決め十分なサポート体制を整えることが出来ている企業もあります。
ただ、販売企業と製造企業がしっかり分業されている一般的なブランドと比較して、プライベートブランドはそのようなトラブルがおこりやすいのでおすすめしにくいということですね。
逆に言えば、「故障時にはある程度自分で対応できる」「故障したら修理せず買い替える」くらいの対応が出来る方は安さのメリットを享受できるのでおすすめできます。
シェアの小さいメーカー
シェアの小さいメーカー=あまり売れていないメーカーのエアコンはおすすめしません。
比較的機能が低くなりがち
エアコンは毎年のように新しい製品が開発され、そのたびに様々な機能が改善されていきます。製品を改善する場合はユーザーの声や評判を聞いて、その結果を反映させる必要があります。
シェアの大きいメーカーならユーザーの声や評判も多く集まりますので、その内容をもとに確かな改善をすることができます。
しかし、シェアが小さい場合はそもそもユーザーの声や評判を十分集めることも難しく、機能を改善させていくことも難しくなります。
そのため、どうしてもシェアが小さいメーカーはシェアが大きいメーカーよりも機能面で劣ってしまうことが多いです。
シェアの小さいメーカーは機能では他社に勝ちにくいので安さを売りにすることが多いです。「機能や月々の電気代はどうでも良いからとにかく今の出費を抑えたいんだ!」という方には、シェアの小さいメーカーでも良いでしょう。
もちろん、シェアの低いメーカーのエアコンを購入した場合でも満足のいく機能だったということはあるでしょう。しかし、それは結果論です。
可能性の話でいえば大きなシェアを取っている大手メーカーを選んでおいた方が満足いく結果になる可能性は高いです。
安い使い捨ての製品なら選択に失敗しても諦めもつくでしょうが、エアコンのような高くて何年も使うような製品の場合は大きなシェアを取っているメーカーを選んでおく方がおすすめです。
なお、日本国内で大きなシェアを取っているエアコンメーカーは以下の通りです。
メーカー | 出荷台数シェア率 | |
---|---|---|
1位 | ダイキン | 35.9% |
2位 | 三菱電機 | 24.4% |
3位 | 日立 | 14.8% |
4位 | パナソニック | 11.8% |
5位 | シャープ | 5.9% |
引用:エアコン総本舗 家庭用エアコンの国内シェア
この辺りのメーカーから選んでおけば間違いないです。
中古エアコンはどのメーカーも注意!
メーカーの話からは若干それますが、中古エアコンはどのメーカーだとしてもおすすめはできません。
工賃や寿命を考えるとそこまで安くない
エアコンは商品だけを買ってすぐ使えるものではありません。エアコンを導入する場合には必ず取付工事をする必要があります。
取付工事は取付業者に依頼することになりますが、この工賃は新品エアコンでも中古エアコンでも変わりません。むしろ配管などの部品が中古エアコンについてない場合には新品エアコンよりも工賃が高くなることも有るのです。
工賃は中古エアコンだからといって安くなるものではありません。
また、エアコンには寿命があります。
中古エアコンは新品エアコンよりも摩耗が進んでいますので寿命が短く、短期間でまたエアコンを交換する必要が出てきます。
「エアコンを購入するこの瞬間!」という意味では安く購入できますが、寿命も考慮すると1年あたりのエアコン購入費用は中古エアコンだからといって安くなるものではありません。
ということで、長い目でみると中古エアコンでもそこまで安くないので一般的にはおすすめは出来ません。
一方、エアコンを使うのが短期間と分かっているなら中古エアコンを選ぶのは全然アリです。
あとは「ものすごい高級な最高性能のエアコンを試してみたい!でもそんな機能が必要か分かんないしなぁ…」という方ならお試しで中古エアコンを買ってみるのも個人的にはアリです。
良い状態のエアコンを選ぶのが難しい
中古エアコンは状態を見極めることが難しいという点もおすすめできない理由のひとつです。
基本的に中古エアコンはネット上で探すことが多いですが、そうすると実際に動かした時の臭いや音などの状態は知ることが難しいです。
中古エアコンを購入して取り付けて、いざ動かしてみたらかび臭い、たばこ臭い、音がうるさいといった気になる点が出てきたというケースもあるわけです。
信頼できる中古エアコン販売業者を見つけることが出来れば良いのですが、エアコンのような高い家電は数年に1度くらいしか買うことはありませんので、信頼できる業者を見つけるというのも一般的には難しいです。
中には詐欺まがいのことをしている業者もあるようですので、そのような業者に騙されないためにも私としては中古エアコンをおすすめすることは出来ないですね。
おすすめのエアコンメーカー
「じゃあ逆にどこのメーカーのエアコンを選べば良いの?」という声にお応えします。
ここまでで解説した内容とは逆のメーカー、つまり次のようなエアコンメーカーを選べば良いです。
具体的には、ダイキン、三菱電機、日立などのエアコンメーカーを選べば間違いありません。
ダイキン
ダイキンは長年にわたって高いシェアを誇る国内トップメーカーです。
ダイキンが扱うエアコンは多機能な「うるさら」が有名ですね。
他にも薄型でカラー豊富とデザイン面に優れた「risora(リソラ)」、外気温-25℃でも運転可能な寒冷地向けの「スゴ暖」もあります。
ダイキンのエアコンは高い信頼性と優れた性能で知られており、安心しておすすめできるメーカーです。
三菱電機
三菱電機は過去長期間に渡ってエアコンを作り続けている老舗メーカーです。
特に、三菱電機が扱う「霧ヶ峰」は1960年台から60年以上販売され続けているロングセラー製品です。
CMもよく流れているのでエアコンに詳しくなくても「霧ヶ峰」をご存じの方は結構いるのではないでしょうか。
長年にわたって改良し続け、現在では「ムーブアイ」という人感センサーを使って人の動きや壁・床の状態を見て温度をコントロールするシステムが特徴的なエアコンとなっています。
日立
日立は昔からエアコンを作っている大手電機メーカーです。
日立の主力エアコンは「白くまくん」というかわいらしいネーミングのエアコンです。
エアコンの洗浄能力に特徴のあるエアコンで、普通は掃除できないエアコン内部の熱交換器や排水トレーなどを一度凍結させてから一気に解凍して洗い流す凍結洗浄機能を持ちます。
「エアコン内部の汚れやカビが気になる」「綺麗な空気を重視したい」という方にはおすすめです。
もちろん、エアコン本来の性能である「冷やす」「温める」という機能もばっちりです。
日立エアコンについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
本記事では買ってはいけないエアコンメーカーについて解説しました。
エアコンは高い買い物ですし、長い期間にわたって使用する家電です。
エアコン選びに失敗しないよう、本記事で注意点を抑えておきましょう。